七神創話 ―第31話―

《前回より……》
31-30あらすじ用ハルカ


あゆみかん自作連載小説

主人公・松波勇気が異世界で頑張る長編ファンタジー
シリアスあり、コメディー要素ありとなっていますが
作品中、今後の経過により残酷な描写があるかもしれません。
同意した上で お読みください。
なお、第2話以降からは こちらに本編を掲載せず、
別のサイト「小説家になろう」への小説直リンク先を貼って追加更新していこうと考えていますので、
そちらへお進み頂きお読み下さい。

第31話の一部だけ、こちらに掲載しております。
どうぞ……


 ・ ・ ・ 



第31話 (復活の女神[ハルカ])


 マフィアは必死に私を元気づけようとしている。でも、わかってても。頭の中はセナ、セナ、セナの事ばかり。突然のバイトも、セナは私を避けているんじゃないかと思えるもの。

 セナはハルカさんの事が好きなのかもしれない――その不安が、私を落ち込ませる。セナはどうして私に何も言ってはくれないの? 一体、何を考えているの?

 本音が……いつか聞かせてくれたように、セナの本音が知りたい。

「七神も一人見つかった事だし。あと2人。きっとすぐに見つかるわよ」

「うん……」

 頼りなく笑う私。するとマフィアがいきなりバーン! と私の背中を叩いた。

「しっかりしなさいって! せっかく助かった命、大事にしなきゃあ!」
とニコニコ笑う。

「うん……! そうね!」

 私もついつられて元気を取り戻した。

 これから旅の再開。気分転換にいいかもしれない。新たなスタートが切り開かれるんだもの。……でも、きっと……もっともっと、今より辛い旅になるのだろうけれど。

「あ、そうそう。実はね、ホラ!」

31話マフィア励まし


 マフィアがずっと手に持っていた、白い封筒を私に見せた。

「マザー宛に手紙書いたのよ! 勇気達が留守の間にね。今から出そうと思って。いいアイディアでしょ?」
と言ってニッコリ微笑んだ。私もニコッと笑って「そうだね! それっていいかも!」と頷く。

 マフィアのおかげで元気出た私。夕日が赤々と私達を照らし、黒い影が長く真っ直ぐ伸びていた。夕日の赤を見つめる時、胸の苦しさもあった。炎の赤……触れてもいないのに、熱い。



 さくらが食事の用意を持ってハルカの元へ行った。何の飾り気も無く寒々とした部屋にポツンと置かれた白いベッドの上。そこに、レイが寝ている。

 明かりは燭台一つだけで、ベッドの側でハルカとレイの顔を照らしている。ハルカは静かにレイの寝顔を見つめ、レイの片手を上から重ねて握り、祈るようにベッドの側に座り込んでいた。

 その光景を見てさくらは少し話しかけるのを戸惑ったが、持っていたお盆を床にそっと置いて落ち着いて話しかけた。

「レイ様のお加減は……?」

 ハルカは振り向きもせず答える。

「だいぶいい。背中の傷もすっかり治っている。さすが……四師衆だ。レイが作っただけ、あるな」

「そうですか……」

 さくらは内心、チクリと胸が痛んだ。自分はレイの使い、下の者。従者であって、それ以上はないという事を。今改めて認識したような気分になったからだった。

 レイはハルカを愛している。それは、側でずっとレイの事を見てきているから知っている。そして、ハルカもレイを愛している……ただひたすらに、愛している。

 この2人の間に、入り込む余地などない。それはわかっている。わかっているから……痛むのだ。

「皆をココに集めてくれるか」

 そんなさくらの心情を気にする事もなく、ハルカはさくらにそう命令した。

「わかりました。ハルカ様」

 そして、ただ黙って命令を受け取るさくら。

 さくらが下がった後、ハルカはレイの手を そっと頭に当てる。

「レイ……あなたが目覚めた時。それまでに、必ず四神鏡を集めてみせるわ。それまで……ゆっくり休んでね……お休みなさい」

 手の甲に口づけた。


 数分後、さくらが鶲と紫苑を連れて再び部屋へ来た。

「紫苑といったか。レイの治癒については礼を言う。だが……奴らを逃がした事について、どう思っているのだ?」
と、ハルカが紫苑にまず詰め寄った。奴らとは、もちろん勇気達の事である。

「救世主を殺してはならない」

「何だと?」

「その理由は……レイ殿に直接お聞きになるがいい」

 紫苑は目を伏せたまま、抑揚のない声でそう言った。

「……まあ、いい。それより、レイが目覚める前に、レイが集めていた四神鏡とやらを集めたいのだが。協力を願う」
と、さくらと鶲の方を向いて言う。

「わかりました」

「ま、はなからそのつもりだけどね」

 2人とも同意する。紫苑は口を固く閉ざし、一人沈黙の空気を作りだして寡黙なままで手を合わせていた。

「一人一つの村か街を襲ってもらう。片っ端から調べるんだ!」

 そう張り切って声を荒げるハルカに、鶲が両手を天秤のように上げ広げ釘をさした。

「でも邪尾刀は一本しか無いんだよ? 他の奴らは一人一人調べてけって? 嫌だね、面倒臭い。刀一本で世界中の人間が斬れると思ってんの?」

 さァどうするんだと言わんばかりに、ハルカを凝視する。しかしハルカは少し考えた後ニヤリとこっちを見た。

「確かに、骨の折れる作業だが……一つ、方法がある」

 まるで悪戯っ子のように笑った。



 作戦会議が終わり、廊下を歩き出す鶲とさくらと紫苑。

「レイが王になるんなら、ハルカはさしずめ女王か……いや、女神って方がピッタリかもね」
と、一人で話している鶲。大あくびをしながらかったるそうに歩いていた。

「でも……あんな事、私、考えつきませんでしたわ。レイ様は気がついておいでだったのかしら……?」

 下の冷たい薄青の床に映る自分の顔を見ながらさくらが聞くと、

「さあね。レイの事だから考えてはいたかもね。でも…… あ い つ の今の体力で、できると思う?」

 鶲はつまらなそうに首を軽く回した。

「……そうね。そういう事かしら」

「たぶんね。レイは甘いから」

 そんな2人の会話を後ろで黙って聞いている紫苑の方へ振り向き、

「この作戦は僕より おたくの方が適任じゃないの?」
と鶲が眠そうに言うと、紫苑は視線を下に落とす。相変わらず寡黙に。

31話 紫苑 佇む .jpg



 ・  ・  ・



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☆次回 第32話……

 次の地へ――

 勇気達は進む。
 七神を探しに。
 レイに襲われたと聞く、“ベルト大陸”へと。

 地に着くまで、しばしの休息をとる勇気らに、
 敵の陰謀が動き出す……
 


 ありがとうございました。


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ジャンル : 小説・文学

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☆2008年 秋☆
banner.jpg
047【さんすうリズム】
* マイ アルバム なう *
いろいろ描いてきた
QRコードというらしい
QR
よく来たね~

あゆ森たろ

Author:あゆ森たろ
□□□□□□□□□□□□□□□
(- -)こんにちは~
新名「あゆ森たろ」
旧名「あゆみかん」
といいます。

ここはひっそりと
自己満足にひたる
我が秘密基地(別荘)
快適かもしんない
でもあんまり力入れてない
いいじゃん適当に
つくっただけさ
ヘイ ボーイ
ド根性ガール
そんな
ユルイカユイハズイ
空間
『あゆまんじゅう。』
(「。」を忘れないで)
です。

主に自作小説を書いたり
(リンクからどうぞ)
本も出版してたり
(リンクからどうぞ)
企画にも顔を出してみたり
(リンクから*しつこい)
絵もたまに描いてますが
ヘタレ@。
日々画力は低下。
昔のテクは何処いった?
それはもう遠い
過去のこと・・

ネット公開しときながら
ここはあくまでも
秘密基地(本家はmixi)なので
宣伝はこっそりと
お願いします(矛盾)。

放置しているかと
思われますが
その通りです。
深く考えても何も
もらえません。
むしろ損です。
注意。

しつこいエロと勧誘
うるさい偏りお断り。

ただ調和と癒しを好む。
平穏大事。
哲学する。学問する。
ぷはぁ~
芸術する。

叫ぶのは、
山の向こうでお願いします。

(07/10/21 登録)


*こんな事してる*

・日記[旅ブロ]
・日記[旅ブロ](移行中)
・あゆ森たろの小説
・ヤフオク出品中!
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*動物占いでは一匹狼*
群れない走らない絡まない

*好きな言葉で*
自己コントロールは「強さ」です

よろしく

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