あゆみかん自作連載小説主人公・松波勇気が異世界で頑張る長編ファンタジー
シリアスあり、コメディー要素ありとなっていますが
作品中、今後の経過により
残酷な描写があるかもしれません。
同意した上で お読みください。
なお、第2話以降からは こちらに本編を掲載せず、
別のサイト「小説家になろう」への小説直リンク先を貼って追加更新していこうと考えていますので、
そちらへお進み頂きお読み下さい。
第5話の一部だけ、こちらに掲載しております。
どうぞ……
・ ・ ・
第5話 (レイの罠)「知らなかったんです。この村の前に居たおばあさんに勧められて。本当です!」
牢屋の鉄格子を握りしめて、必死に言い訳をした。村長は黙っていたが、
「そんな奴は知らん! わしの村では、あそこの水を使うのは村人だけだと決まっている。雨の降らないこの村では、あのトロの泉はワシらの命を繋ぐ大切なものなのだ」
と言って、頑として聞かなかった。
「そんなぁ……」
私はペタリと座り込んだ。見かねたセナが口を開いた。

「ちょっと待てよ。俺らにはする事があるんだ。どうしても俺らを処刑なんかするって言うんなら……俺は、黙っちゃいねえぞ」
と、睨みをきかせて言った。さすがの村長も気迫に押され少しビビッたようだ。
「ふ……ふん! 知った事か。そうだな……一つだけ、処刑なんかせずに済む方法があるがな」
と言うと、そっぽを向いた。
「そ、それって何!?」
私が興奮して尋ねると、村長は横目で私を見ながら言った。
「ココより西南の、シリカナ山の山頂から流れ出る、聖水があると聞く。その聖水を一滴たらすだけで清水が沸くという話だ。それをとって来てトロの泉を元の清い水に戻す事だ。そうしたら、処刑など、やめてやろう」
水を汚すも何も……少し飲んだだけじゃない、とも思ったが、引っ込めた。
頷いた私とセナ。早速その山へ行くと言った。
何で こんな事になっちゃうんだろう。一晩この村で滞在して、明日に目的地・目の泉へ向かうはずだったのに。もう目と鼻の先にあるっていうのに。こんな事になっちゃうなんて。
「しかしまぁ、愚痴ってても仕方ねーだろ。とっとと、とって来ようぜ」
とセナは私の怒りを抑えた。
そりゃそうか。過ぎた事を言っても仕方ない。とにかくとっとと片付けなきゃね、この騒動。
私とセナが支度を済ませ、山の入り口まで行った時。背後から声がした。
「あんたらでしょ? トロの泉を汚した奴って。あたし、村長の娘で楓(かえで)っていうの。よろしく」
と言い出した少女。女忍者みたいな格好をして、髪を横で一つに上にくくっている。オテンバなイメージ。私と同年ぐらいかなぁ。

「よろしく……あ、えっと。私は松波勇気」
「ユウキ?」
「あ、うん。そんで、こっちはセナ」
「よろしく、セナさん」
「え、はぁ。どうも」
と、ひとしきり自己紹介は終えたけど。一体この子、何しに来たんだろう?
それを聞こうとしたよりも先に、ぱっぱかと説明した。
「うちのオヤジら、頭古くてさぁ。やってらんないのよねぇー。あんたらも運が悪いわよ。水 飲んだとこ、見られちゃうなんてさ。でさぁ結局、あんたらオヤジに言われて聖水とりに行くんでしょ? あたし、この山は自分の庭みたいなもんでさ。結構 詳しいし、あんたらに付き合ってやろうと思って。見張りついでに」
この子……ノリが軽いし、口が悪い。“オヤジ”だなんて……いやいや、それはそれで。
私たちについてきてくれるって!?
「え、いいの!?」
「いいってば。さっさと行こ。夜 深いと魔物(モンスター)出やすいしさ」
・ ・ ・
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コチラから☆次回 第6話……
目の前の惨劇さに、なす術もなく。
勇気とセナは ついにレイと対面する。
レイの狙いとは……?
ありがとうございました。
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テーマ : 自作連載小説
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